日向の文化
2011/09/02
日向市の方々と交流を持たせていただいて丸1年が経ちました。
きっかけはこども落語全国大会でした。
子どもがどんな表情で落語をするのかとにかく見てみたいと思ったのですが、昨年は残念ながら口蹄疫発生と重なり中止になってしまいました。
今年は何が何でも・・と思い、友人を誘って行ってきました。
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(決勝大会出場者)
いやいや、こども落語がこんなに笑えて泣けるものだったとは・・・。
構えなくても話しにすーっと引き込まれて、その声の調子とか表情が訳もなく笑えるんです。
ぶっきらぼうなおっさんになったり、なまめかしい女性になったり、
そして舞台を降りるとあどけない子どもの表情に戻り・・・。もう一人前の役者なんですよね。
その落差がまたなんともかわいくて、歳のせいか涙が出たりする訳です。
ほんと、泣いたり笑ったりとても楽しませてもらいました。
(審査員の方々と)
それにもう一つ感動したことがあります。
このこども落語を支えている実行委員会のメンバーは30代~50代の男性なのです。教育委員会で関わった方も異動後、個人としてスタッフになっておられます。
子どもの行事を母親が中心になって支えることが多いのですが、男性が支えているのは珍しいと思いました。
みんな活き活きと浴衣姿で格好良く動き回っておられました。
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写真は本部長の黒木繁人さんです。
建設会社の社長さんですが、若山牧水など地域の文化活動に幅広く貢献されています。
地域の企業や団体が子どもの文化を支える下地をつくった方でもあります。
「ワークライフバランス」・・・ここでは改まって使いたくないのですが
こんな日向の男性たちを見ていると、「ライフ」を楽しんでいるのが伝わってきます。
それが日向の文化を息づかせ、街を元気づけている、そんなことを実感したこども落語全国大会でした。
師走まつり
2011/02/09
投稿:外山與子
先日、友達と師走祭りに行って来ました。
宮崎にもこんな壮大な静かな祭りがあったとは・・・。
とにかく行って良かった、また来年も行ってみたい、そんな祭りでした。
目的地到着直前にご神幸行列に遭遇し、神楽をじっくりと見ることができました。
この場所には百済の禎嘉王が眠ると言われる古墳があります。
木城からの長い道のりを、途中冷たい川で禊ぎしながら歩くのですが
禊ぎをするのは美郷町の41歳の男性たちです。
町外に住んでいる人も里帰りして歩くことになっているのだそうです。
41歳の男性が、禊ぎをして半日以上経っているのに
「まだこんなに手が冷たい」と言っていました。
たどり着いた神門神社前の広い田圃には、10メートルの高さのドントが20近くありました。
一年に一度の祭りに南郷地区の人が集まってきます。
よちよちあかちゃんから高校生まで、たくさんの子どもたちも・・・。
こんな祭りがある中で育つ子どもたちって幸せだなぁとつくづく思いました。
広い田圃でひときわ目立った物がありました。
いのしし汁の鍋です。
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この鍋は岩手県南部特注でかなり高価なものです。
「いくらすっと思う?」と聞かれ、165万円とピタリ当ててしまったので
いのしし汁をごちそうしてもらいました。
「飼っていたイノシシを朝さばいたとよ」
飼っていた・・・
朝さばいた・・・
こんなので驚いてはいけない。
これが村の暮らし、これが地力。
そう言い聞かせながら、
友達と、そして近くにいた見知らぬカメラマンのおじさんと仲良く分け合っていただきました。
辺りが薄暗くなってくると、遠くの方のドントから一つずつ火が点けられていきます。
ご神幸行列に合わせて、次々に点火されていきます。
夜空に高く舞い上がる火柱と煙の中をご神幸行列が静かに歩いて来る様は、本当に神聖で厳粛な空気が漂います。
神話では、父は息子福智王に一年に1回だけ会ったとあります。
炎の中を歩いてくる息子の姿を待つ父親の気持ちを考えると、ぐっとくるものがありました。
木が燃えてはじける「ドンッ!」というすごい音が遠くで近くで響いてきます。
だからドントというんだ・・
なぜ迎え火なのだろう?
敵の目を誤魔化すため野焼きをしている中を歩いてきたらしいけれど
こんなにダイナミックな野焼きだとかえって目立つよな・・。
一緒に住むことが出来ず、父、母、息子たちがばらばらに隠れていたけれど
目立たないようにするためには仕方がなかったんだろう。
そんなことをあれこれ考えながら炎を見ていました。
言葉も通じない、違う格好をした百済の王たちを受け入れかくまった南郷と木城の村人たち。
子どもも弧育て、地域のコミュニティーもない
日本全体が「孤立」して弧国になってしまったこの社会に生きる私たち。
豊かさが違いすぎます。
違いを受け入れる土壌はこのような祭りを通して次世代に受け継がれていくんでしょうね。
真剣の舞
2010/01/26
投稿:外山與子
宮崎県総合博物館、民家園の旧黒木家園庭で祓川(はらいかわ)神楽がありました。
旧黒木家は高原町にあった天保5(1834)年から2年間かけて建てられた建物を移築したものです。
祓川神楽は祓川地区に伝わる真剣を使う勇敢な舞です。
そして狭野地区の神楽とともに高原町「神舞(かんめ)」として国の重要民族文化財として指定されることになっています。
この日は風もなくぽかぽか日和。民家園庭は風もなく、それでも日陰はひんやりと冷たく、縮こまっての鑑賞でした。
しかし祓川神楽は、霧島下ろしの寒風吹きすさぶ中修験山伏たちの荒行として舞われたものなのです。今まで見た神楽にはない緊張感が感じられました。
刀舞の始めは餅をまきながら舞いますが、まかれた餅は拾っていいことになっていて、この時だけは神庭に入ってはいけない女性も入って拾うことができます。
また初めて間近で見る真剣は思ったよりも輝きが鈍く、テレビで見るようにキラリッと輝かないんだなぁと思って見ていたら、走ってきて目の前でロープをスパッ!と。
あっという間だったので、周囲の人はパッと散ったのに私はびっくりするだけで身体は全く動きませんでした。
地元で行われる神楽では12人が真剣を持って一斉に舞う「十二人剱」が有名だそうです。
やっぱり地元で、霧島下ろしにさらされてブルブル震えながら神楽を見てみたいと思いました。
若山牧水賞
2009/02/13
投稿:外山與子
若山牧水賞授賞式に出席しました。
日本全国から牧水ファンがやってきます。
授賞式後の祝賀会でいろんな方とお話ししていて
必ず聞かれます。
「あなたも短歌を詠まれるんですか?」
「いえ。恥ずかしながら・・」
語彙力乏しいし、感覚単純だし、まだ心を解放していないし。
30字余りという限られた字数の中で
心情を表現するなんて、とてもとても・・・。
第1回目受賞者の小高賢さんがおっしゃっていました。
「純粋な部分」と「したたかな部分」が複雑に絡まって
初めて表現出来る世界だと。
受賞者の日高堯子(ひたかたかこ)さんを見ていてうなずけました。
少女のようにはにかんで可愛らしく、
「どんな男性にも合わせられるわ」(本人談)
というしたたかさ、図太さ(小高賢さん談)があって
そんな女性になりたいな、と
ちょっぴり思ってしまいました。
日高さん自選歌15首の中で私の一押しの歌
「はつなつの雲を映せるバスタブに母を洗えばほととぎす鳴く」
介護の中にも母親に対する慈しみがあふれていて
心が洗われるようです。
写真は授賞式の東国原知事と日高堯子さん


